「テイクオーバーを自己セラピーとして行う」
の前に、どうしてもお伝えしたいことが出てきました。

ある週刊誌に
「前祝い」に関するスピリチュアル記事（見開き２ページ）を見つけ、

私自身、「前祝い」に関しては、
二冊めの「空」で強調した内容でもあったので、

誰が書いたのかな？と思って
お名前を見たのです。

すると、ずいぶん昔に「空」の長期講座を
受講された方だったのです！（ほんとに驚きました）

内容としては、日々を
不平・不満・不安から生きるのではなく、

「今」を前祝いして喜びから生きて下さい・・・
のような意味で書かれており、

それはその通りですから
嬉しくなったのです。

でも、読み進めていくうちに
「少し違うぞ」と違和感を覚えました。

前祝いすることで、宝くじが当たるかもとか、
（自分個人にとって）理想的な家庭になるでしょうとか、

そんな「ごほうび」のことまで
書かれてあったのですが、それって自我による「前祝いもどき」です。

前祝いと言う名の「術」
ではないかと感じた次第です。→「術」を否定はしませんが。

しかも「こうすれば（前祝いをすれば）→こうなる」という
直線時間軸に入るため、

いったんは「ごほうび」を得たとしても、
そのあとはジリ貧に向かうのみ。

もちろん、筆者は「皆に良かれ」
と思ってのことでしょう・・・。

各自が「叶えたいこと」を
先に祝えば、簡単に奇跡を起こせるから、

夫の昇進も、ダイエット成功も、
引き寄せるというもの。

そして、古代日本人がやっていた「引き寄せの法則」を、
現代に合う形で「ブラッシュアップ」したと書いてあったのですが、

古代日本人は「前祝い」に関しては
そんなことはやっていない。

本来、神儀である前祝いには、
「個人として“こういう結果”が欲しい」という我欲は一切ふくまれません。

祝うことだけで
完結しています。おまけや付録を望んでいない。

前祝い（予祝）は
創造主の神働きを
無条件に
「祝う儀」です。

「完結の気」そのものを感じて
行うものです。

完結の気、
つまり「感謝」です。

たとえば苗を植えるときに、
「天地の恵み」によってこの苗がすくすく育つことを分かっているから、

だから、苗を植えている「今」こそ、

「前もって」
実りに感謝し、
「真心」を込めて
行為する、

それを前祝いと
言うのです。

前祝いと言うからには、
太陽・水・風・土などの恩恵（弥栄発展の計らい）を

今ここに
頂いていることへの「深い感謝」、

さらに苗という命に対しての
限りない「慈しみ」があって然るべきです。

最も大事なソレらがスッパ抜けているので、
その記事からは自我の喜び（＝興奮）をいざなう匂いがするだけでした。

個人的な人生が（自我が喜べるように）
うまくいくために「前祝い」を行うのなら、それは「術」でしかない。

「自分のために」という動機を
どこかに隠し持ったまま「前祝いもどき」をするくらいなら、

グチって生きている人のほうが
まだ正直かもしれない。

まあ、週刊誌うけする記事しか
載せてもらえないでしょうし、それを喜ぶ不覚者が読者にはまだ多いのでしょう。

私が長期講座でお伝えした「前祝い」が、
根本的にゆがんで伝わったことは、すごく残念でした。

……………………………………

では、テイクオーバーの
自己セラピーに関して、です。

どんなセラピーにおいても大事なことは、
誰かにプッシュされたり、言われたからではなく、

自らがセラピーの内容に
真摯に「コミット」することが不可欠です。それが愛です。

セラピーにおいては、ご自身は
あくまでも「愛の観察意識」としての自覚をしっかり保って下さい。

あらゆる感情の雑音に
等しく向き合うためには、

特定の何かに一体化せず、
どれに対しても等しく距離を置くことです。そして手順は以下です。

１、内なる自我の「傷つきやすさ」をフルオープンにすることを「覚悟」します。

２、「感情はそのままでいいよ」と、愛をもって口に出します。

３、「ダメ、そんな感情を感じてはダメ」と、愛をもって口に出します。

以上の２と３は、
同じ力量で交互に口にします。（数回）

最初は「手」を補助として使うと
やりやすいかもしれません。

たとえば２を「右手を握りしめながら」口にする。
３を「左手を握りしめながら」口にする。など。

繊細に感じることに
ちゃんと「コミットする」という学びのセラピーですから、

解決を焦ったり、
頭が欲しがる「答え」を先に知ろうとしないで下さい。

このテイクオーバーによる自己セラピーも
今度の１DAYセミナーや長期講座で「実習」したいと思っております。