もう一度、本の原点を思い出していただけますか？
【あなた】はどこにも生きて存在していないことを。
観察する静かな意識でしかないことを。
全く静かに満ち足りている意識だからこそ、最も燃えたぎるいのちの感覚を感じとることが出来ているだけです。
最高の光りの柱と、最高の静寂は、裏表でワンセットになっているからです。
その静かな意識が、まるで自分こそが生きているかのように、まるで自分という確固としたものが生きているかのように、完全にそのように錯覚しているのだということを時々思い出して、その錯覚に感謝して下さい。

多くの人はこの話しを聞きたがらないし、この事実を認めたくない。
どこまでもいっても自我を存続させていたい。どんなに苦しくても、自分がいないことを知ってしまうよりは、まだ悩む自分を続けるほうが好きなのです。

でも、もう腑に落として下さいね。
あなたの肉体は、あなたのものではない。
あなたの言葉もあなたの所有物ではない。
あなたの悩みもあなたの所有物ではない。
あなたの思考も考えも、あなたの所有物ではない。

単なるデータが流れてきただけ。
いつも言語データのお世話になっているだけ。
自分の心の中や、自分の頭の中に浮かんだように錯覚する感情も、あなたの所有物なんかじゃなく、ただピクピク反応しただけ。流れてきた観念（言語データ）に化学反応しただけ。

すべてがあなたのものではない。
借り物なんです。
まるで生きているみたいに思わせてもらえる道具がいっぱいなのです！